税金

【令和4年度】確定申告の変更点と注意点

※確定申告は2023年(令和)5年3月15日までです。


令和4年度の確定申告の変更点と注意点についてまとめました。

主な変更点は以下の通り。

・申告書Aの廃止(申告書AとBを統一)
・スマホを使うことで確定申告が便利に
・対応スマホでICカードリーダー不要に
・住宅ローン控除の変更
・事業所得と雑所得区分の明確化

上記を詳しく説明します。

 

申告書Aの廃止

昨年まで確定申告書には、A様式(申告書A)とB様式(申告書B)がありました。
今年から申告書Aが廃止され、申告書Bに一本化されます。

申告書Aは、所得の種類が「給与所得」「雑所得(公的年金等)」「配当所得」「一時所得」など特定の人が使えるものでした。

申告書Bは、すべての所得で使えるものです。申告書Aはいわば簡易版の申告書でした。

これまでも国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使えば、特にこの区別はありませんでした。この廃止は、税金の申告や手続きなどの電子化推進の一環といえます。

スマホを使うことで確定申告が便利に

スマホで確定申告が可能になるスマホ納付が可能に

さらにスマホ納付ができるようになりました。
「国税スマートフォン決算専用サイト」(スマホ専用)において、スマホアプリ(PayPayなど※)を利用することにより納付できます。

■利用可能なPay払い

・PayPay
・d払い
・auPAY
・LINEPay
・メルPay
・amazonpay

※納付金額が30万円以下。

対応スマホでICカードリーダーが不要になる

今までパソコンでe-Tax申告する際は、マイナンバーカードを読み取るためのICカードリーダーが必要でした。

それがスマホのアプリ(マイナポータルアプリ)でパソコンに表示されたQRコードを読み取ることでe-Taxによる申告が可能になります。

※対応機種:読取り可能なスマートフォン

上記については動作確認出来ている機種です。それ以外でもスイカ等(NFC)使えるスマホであれば対応可能と思われます。

わざわざ年1回しか使わないのに2000円くらいのICカードリーダーを買うのはもったいないと思っていた方は多いと思います。

手順について e-Taxとマイナポータルとの連携
リンク先:e-Tax 国税庁

手順としては、パソコンでe-Taxソフト(WEB版)よりログイン押下後、スマホ側のマイポータルアプリを使ってマイナンバーカードを読み取る仕組みです。

実際にログインできるかどうか試したところ、スマホ側マイポータルアプリ内で読み取り用の二次元コードが見つかりませんでした。どうやら既にログイン後だと表示されないようなので、ログアウト後再度試したところ、二次元コードが見つかりました。

住宅ローン控除額が変更

住宅ローンに関する変更点は以下の通りです。

・控除額が1%から0.7%に引き下げ
・所得条件が年3000万円から2000万円に引き下げ(合計の所得金額)

※その年の所得が1000万円以下なら、令和5年までに建築確認を受けた新築住宅について、床面積40㎡から適用を受けられる(以前は50㎡)

・借入限度額の引き下げ(省エネ性能に応じて変わる)
 →2000万~最大5000万円(令和4年~5年入居)
 →2000万~最大4500万円(令和6年~7年入居)

住宅ローン控除には控除が適用される借入上限額が決められています。この上限を超えた金額は控除の対象にはなりません。※1億円のローン残高があっても、最大5000万円の控除対象のみ

・新築は控除期間が13年、中古住宅は10年で変わらず。
・中古住宅の条件が「昭和57年以降に建築された住宅」に変更

事業所得と雑所得の区分の明確化

当初の改正案では、副業収入が300万円以下の場合は原則として雑所得(税金上不利)になると言われていました。しかし、300万以下でもしっかり事業として行っていると反対意見が多くでました。そこですぐに修正案が出されました。

・年間収入300万円以下でも記帳・帳簿の保存があれば,概ね事業所得となる。

※ただし帳簿がなければ雑所得となる場合もあり

さいごに

令和4年の税制改正に大きいものはありませんでしたが、より電子化が進みました。
対応したスマートフォンとマイナンバーカードがあればe-Taxでの申告が便利です。

特に青色申告を行う場合は、65万円の青色申告特別控除を受けることができます。
e-Taxでないと55万円となり10万円の違いとなります。

 

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